『ウェブ時代をゆく いかに働き、いかに学ぶか』

ウェブ進化論』でWEB2.0の世界を知らしめた梅田望夫氏が、完結編となる著書『ウェブ時代をゆく いかに働き、いかに学ぶか』を刊行しました。

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)

先日、丸善丸の内店で発売記念講演会に行ってきました。その内容を一部書こうと思ったのですが、さすがに、WEB2.0関連の講演会でもあり、その抄録はすぐにネットにアップされていました。

http://www.chikumashobo.co.jp/special/webjidai/making/
http://www.chikumashobo.co.jp/special/webjidai/

梅田氏のブログを見ていると、講演会の様子がほぼそっくり文章化されている記事にもたどり着きます。
http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/

講演会に行く必要はなかったかもしれません。インターネットの世界では「時間」と「距離」がほぼゼロになる典型的な例だと思いました。もちろん、熱意や臨場感は会場にいないとわかりません。

梅田氏が凄いのは、インターネット上に書かれた著書の感想をすべてを見つけ出して読むという習慣があることです。人がどう思ったか、どう考えたかを真摯に受け止めるとのことです。このブログは梅田氏が取締役を務める「Hatena」上にあるので、もうすでに見つかったかもしれません。トラックバックもされています。

梅田望夫様へ)「講演会でのお話、ありがとうございました。」

さて、この本ですが、内容は全く期待するものと別ものでした。ウェブの最新版の情報と今後のゆくえが載っているものと大いに期待していました。でも、よく考えると、そんなものはGoogleで調べればわかるし、未来のことは誰もわからないのです。

それよりも大事なことが書かれているのです。
もう、ウェブ時代というものが始ってしまったのです。私たちはこれと向き合う必要があるのです。
この時代を生き抜くための、「働き方」、そして、「学び方」が記されているのです。

「働き方」としては、未知を楽しむエネルギーを持ってフロンティアを切り開く「けものみち力」を身につけことの重要性などが記されています。

「学び方」としては、お手本となる情報を直感で選び続ける「ロールモデル思考法」と、ウェブ上にある公開された人類の叡智を利用する「手ぶらの知的生産」活動が紹介されています。

僅か250頁の文庫本ですが、内容は濃く、また、考えさせられることが多いため、私は2〜3回読んでもまだまだ消化できないでいます。

自分がまだ現役と思われている方は、ぜひお読みになられたらよいと思います。